会の代表、園原さんの魅力
カテゴリー: 事務局訪問記
ほたるの居る田んぼを創る会の代表である園原久仁彦さんは、ピンと来た情報をサッとつかまえ、パッと行動に移すセンスの持ち主。計理マンとして会社勤めをしていましたが、退職後には農業をしようと考えていたところ、テレビでちらっと見た岩澤信夫さんの農法に興味を持ち、すぐに連絡を取って、岩澤さんが開いている自然耕塾に通い始めました。岩澤農法は、冬の田んぼに水を張り、田んぼを耕さず、ミミズの糞を肥料にして、農薬や化学肥料、畜産堆肥などを使わない、生物共生型のコメ作りです。
自然豊かな長野県高山村で休耕田が手に入り、高山村に移り住んだ園原さん。自分の田んぼにホタルが棲んでいることを発見し、早速、集落の人たちを集めて「ほたるの居る田んぼを創る会」を立ち上げました。生き物の楽園になる田んぼ。ヘイケホタルが乱舞する美しい光景。わたしたちの命をつくる大切なお米が実る田んぼ。安全なお米を食べて人々が元気になり喜ぶ光景。それらを12年間創っています。
EMを知ったのは、まだ退職する前のこと。ごみ焼却炉で発生するダイオキシンの問題が、EM(有用微生物群)を使うことで解決できるという情報を聞いてEMに興味がわき、すぐに問い合わせて調べました。その時、EMはすごい!と記憶に残ったおかげで、コメ作りを始めた当年度からEMを使われています。岩澤農法とEMの組み合わせは、園原さんがオリジナルです。
園原さんは、お米選びが一番重要だといいます。それは、東京で働く息子さんの食生活を見ていて気付いたこと。アトピーを持っている息子さんは、仕事が忙しいため、健康にこだわった食事はなかなかできません。園原さんが高山村で農業を始めてから、息子さんにもそのお米を送るようになりました。あるとき、息子さんが「親父、今年はアトピーが出ないよ」と言ったのです。お米を変えただけで体調が好転した息子さんを見て、園原さんは、食生活で良くも悪くも一番大きな影響力があるのは、主食のお米の質だと気付きました。
実践の中で見えてきたいろいろな知識を仲間と共有し、美しい自然と、笑顔の人たちを創る園原さんです。
訪問日:2015年12月11日(植村)